ハンドルの「クセがすごい!」ジムニーの構造を理解する。
こんにちは「ぷよっ太」です。
新型ジムニーに乗ったほとんどのオーナーが「ヒヤリ」とするだろうハンドルの戻りの遅さ。
今回は国産車としては珍しくなった「ジムニーのハンドル構造」を理解しよう。
「ラック&ピニオン式」と「ボールナット式」の2つのハンドル構造
JB64ジムニーは、多くの乗用車で採用されている「ラック&ピニオン式」ではなく、「ボールナット式」という構造を採用しています。
どちらの構造も回転運動を直線運動に変換する機械要素です。
「ラック&ピニオン式」は、ピニオン(小さい歯車)がラック(平らな歯の付いた棒)に直接噛み合って運動を伝達するシンプルな構造です。
「ボールナット式」は、ステアリングシャフトの回転をボールを介してナットに伝え、そのナットの直線運動をタイロッドを介してナックルアームに伝達する仕組みです。
まぁ、はっきり言ってよく分からんですよね。
簡単にまとめてみると、
「ラック&ピニオン式」は、構造がシンプルで剛性が高くしかも安価で、ハンドリングの応答性が良く、ダイレクトな動きが求められる用途に適しているため、現在はほとんどの乗用車に採用されています。
「ボールナット式」は、構造が複雑で効率と精度が高いため高価になりますが、大きな負荷をスムーズに伝えるため、大きな操舵力を必要とするトラックや一部のオフロード車に採用されています。
という事で、
ジムニーのハンドルのクセである「戻りの遅さ」は、今までハンドリングの応答性が良い「ラック&ピニオン式」の車しか乗って来なかったので、構造が複雑な分ハンドリングの応答性が「ラック&ピニオン式」の車と比べると劣ってしまうジムニーの「ボールナット式」を理解できます。
ジムニーは日本を代表するオフロード車であるため、コストをかけてでも「ボールナット式」と「ラダーフレーム構造」の組み合わせが絶対条件なんですね。
こういうジムニーのこだわりを知るだけでも、さらに好きになってしまいますよね。